ドクター酒井は本日休診

東京・横浜・湘南から「草莽崛起!」(78)

 

“パクス・アメリカーナ終焉の予感”

米国を威嚇しながら核・弾道ミサイル開発を進めてきた北朝鮮は、日米主導の経済制裁でかなり厳しい状況に追い込まれました。この為北朝鮮は、先ず今年の一月から、北朝鮮主導で南北朝鮮の友好融和ムードが醸成される様に、南朝鮮や平昌冬季オリンピックの場を使って、外交姿勢転換を図って来ました。

そして南朝鮮を米国へのメッセンジャーとして使い、国際社会にも北朝鮮が核・弾道ミサイル開発関連施設を廃棄し、核を放棄するかのような素振りを見せました。6月12日には、世界中の耳目を集める、歴史的な米朝首脳会談がシンガポールで行われる予定でした。

しかし、強かな金正恩氏は国際的な平和友好ムードを作って、米国の北朝鮮への武力制裁の正当性を封じるとともに、シナの習近平氏に急接近し、短期間に二度も会談を行い、北朝鮮はシナの保護国であるというメッセージを米国に伝えたのです。主体思想から小中華主義への変わり身の速さは、まさに絶妙です。

これで米国はシナの了承無しには、北朝鮮の核・弾道ミサイル等大量破壊兵器関連施設を、武力攻撃で破壊、壊滅させることが不可能に成りました。

北朝鮮は、金正恩体制を保障すると言われても、核・弾道ミサイル等を放棄することは、自滅行為だと最初から考えています。この為、米朝首脳会談を予定通りに行った場合、米国が「完全かつ検証可能かつ不可逆的かつ非段階的即時の北朝鮮の非核化」を主張し譲らず、米朝首脳会談決裂という最悪のシナリオと成ることは自明の理です。

この為に、北朝鮮は外交姿勢を対米強硬姿勢に転じ、米国から米朝首脳会談中止を表明させたのです。北朝鮮を保護するかの様な立ち位置を取るシナの存在の前で、米朝首脳会談が決裂した後の落としどころが、米国の持っているカードに無かったということです。

パクス・ロマーナは、ローマ帝国による地中海世界の平和という意味ですが、アウグストゥスが帝政を確立した紀元前27年〜五賢帝時代の終わりである紀元180年迄の約207年間でした。

パクス・ブリタニカは、英国が「世界の工場」と呼ばれた1848年頃〜第一次世界大戦の始まる1914年迄の約66年間と考えられます。

そして、現在の強大な米国の覇権による世界平和(途中、第二次世界大戦や冷戦も有りましたが!)、パクス・アメリカーナは、第一次世界大戦終結の1918年から今日まで約100年間も続いていますが、何時まで続くでしょうか?

今回の北朝鮮を非核化するという外交・軍事案件で、立ちはだかる習近平帝国・金正恩王朝の前に、米国は少なくとも一時撤退せざるを得ませんでした。表面上は米国の顔を潰さない様にという外交的配慮が為されていますが、水面下では日本を上手く使えない米国の大失策と考えるべきでしょう。

シナは自国製というステルス戦闘機や空母を自慢していますが、まだまだ張子の虎です。しかし、共産党独裁軍国覇権帝国主義シナの習近平氏は、南シナ海はシナの海だとして人工島を増設、軍事基地化し、真珠の首飾り作戦や一帯一路政策で、シルクロードやインド洋からアフリカまでを視野に入れた植民政策を展開しています。

このままシナの帝国主義を放置すれば、いずれ朝鮮半島から米国が撤退させられ、台湾や沖縄県本島や南西諸島は侵略されると思います。シナは先ず米国と世界を二分し、その後全世界の覇権を目指すと公言しています。

ハード・ソフト両面で我が国は、早急に抜本的な外交・国家安全保障戦略の短・中・長期見直しを行わなければなりません。


 
     

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