がんの早期発見のために −がん検診を受けよう−


がんの罹患予想
 西暦1981年度(昭和56年度)以来、がんは心疾患、脳血管疾患などをおさえて、ずっと日本人の死因第一位です。そのがんの中でも大腸がんの患者数は近年急激に増えており、2015年には胃がんを抜いてトップになると予測されています。
 これは欧米化した食事、つまり高たんぱく、高脂肪、低食物繊維食を摂りつづける食生活習慣が原因だと言われています。
 2015年度(平成27年度)のわが国のがん罹患率に関する推計によれば、がん患者数は全部位で889,587人となります。部位別では、一位が大腸がんで、結腸がんと直腸がんを合わせて193,692人、二位は胃がんで139,193人、三位が肺がんで135,455人と予想されています。
 性別では、男性の一位は肺がん、二位が大腸がんで、三位が胃がんとなっています。
 しかしこれはあくまでも予測ですので、今後の発症率次第では、大腸がんの方が多くなる事もあります。女性では一位が大腸がんで二位は乳がんと言われています。



がんの二次予防と検診
 がんの二次予防とは、できるだけ早期のがんを見つけて、早期に治療して、がんで死なないことを意味します。がん検診は、この二次予防を目的に行われています。つまり、がんを早く見つけて早く治療をして、がんによる死亡を減らすことです。そのためには、がん検診を積極的に自ら受けましょう。


胃がん検診について
 胃がん検診は集団検診と個別検診があります。集団検診では、検診センターなどでの間接撮影やバス検診車での間接撮影が多く行われています。そこで何か異常所見がある場合には、精密検査を受けることになります。精密検査では、X線による直接撮影かまたは胃内視鏡検査となります。個別検診では、各自治体の指定している施設でのX線による直接撮影が行われています。X線写真を撮るにはバリウムを飲んで、胃の形や陰影をフィルムに写します。X線写真で異常があれば、やはり精密検査となります。すなわち内視鏡検査が行われます。最近では、初めから内視鏡検査を希望する人が増えてきています。しかしまだ、殆どの自治体で内視鏡検査は検診制度に組み込まれておりません。


肺がん検診について
 地域によって検診の方法が異なりますが、横浜市では市民病院のがん検診センターなどで行っています。保健福祉センター(旧称保健所)でも行っていますが、市内の一般医療機関(開業医)での基本検診(健康診査)では、胸部X線写真撮影を利用して肺がん検診を兼ねて行います。40歳から64歳までの方は500円の負担金です。65歳からは無料です。この場合には喀痰の細胞診(がん細胞の検査)はありません。


乳がん検診について
 平成13年10月から、横浜市の乳がん検診が一部変更になりました。五十歳から七十歳までの偶数歳の方は、従来の検診方法の診・触診にX線による乳房撮影(マンモグラフィー)が加わりました。乳房撮影を行えないところでは、設備のある医療機関を紹介します。30歳から49歳までと、71歳以上の方は従来通りです。


大腸がん検診について
 大腸がんの検診の一次検診は、大便中の血液の有無を調べる方法が一般に行われています。すなわち、便中のヒト・ヘモグロビン(血色素)を免疫化学的反応で調べます。これは、なんらかの大腸の疾患があるときに、目に見えない僅かの出血があることが多いので、がんのスクーリニングに適しています。殆どのところでは、連続した二日分の便を調べる二回法を採用しています。この方法は極めて感度がいいので、がんに限らずいろいろの疾患でも反応が陽性になります。ことに、前がん状態やポリープなどの陽性率も高いので、簡単でよいと評価されています。一回でも陽性ならば、精密検査となります。精密検査は登録している医療機関で行われます。すなわちX線による注腸造影撮影か、全大腸内視鏡検査を行います。


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